データベース設計における概念構造設計
データベースデザインの最初のフェーズである概念構造設計とは、データベースを論理的にモデル化して設計するプロセスです。概念構造設計は主に以下で構成されています。
- エンティティ・リレーションシップ・モデリング(Entity-Relationship Modeling):エンティティ・リレーションシップ・モデリングは、システム内のエンティティ、属性、エンティティ間の関係を表す図式的手法です。概念構造の設計段階において、設計者はエンティティ・リレーションシップ・モデリングを使用してシステム内のエンティティおよびエンティティ間の関係を識別および記述します。
- エンティティ(実体):エンティティとはシステム内において独自の存在と識別可能な特徴を持つものである。概念構造設計段階において設計者はシステム内にあるエンティティ、例えば顧客、製品、注文などを識別して定義する必要がある。
- 属性(アトリビュート):属性とは、エンティティの特性や記述のことである。概念構造設計段階では、デザイナーはエンティティの属性を決定する必要がある。例としては、顧客の名前、製品の価格などがある。
- 関係:関係とは、エンティティ同士のつながりや結合を指す。概念構造の設計段階では、顧客と注文の関係、製品と仕入先の関係など、エンティティ同士の関係を定義する必要がある。
- データベースを設計する際には、データベースの範囲と制約条件を定義する必要があります。範囲は、データベースに含まれるエンティティとリレーションシップの範囲であり、制約条件は、データベース内のデータの整合性と一貫性を確保するための制限です。
概念構造設計段階の出力が概念構造モデルであり、データベースの論理構造の記述です。概念構造モデルは、以降の論理構造設計や物理構造設計に使用できます。