SSHの仕組みを分かりやすく解説するとともに、Linuxシステム管理における活用方法をご紹介します
SSH(セキュアシェル)は、ネットワーク上で暗号化による安全な通信を行うためのプロトコルです。Linuxシステムの運用において、セキュアなリモートログイン、ファイル転送、リモートコマンドの実行などの方法を提供します。
SSH の仕組み
- 安全な接続: SSHは、RSAやDSAなどの非対称暗号アルゴリズムを用いて、通信における認証と鍵交換を暗号化します。この暗号化により、接続のセキュリティが確保され、情報の漏えい・改ざんが防止されます。
- 通信内容は、SSHを用いて、対称暗号化アルゴリズムによる暗号化が行われます。その対称鍵は、認証・鍵交換の段階で生成され、セッション毎に独立した鍵が利用されます。この暗号化により、通信内容の機密性が担保され、傍受や改ざんから守られます。
- SSHは公開鍵認証を使用して、公開鍵と秘密鍵のペアで身元確認をします。ユーザーはリモートホストで公開鍵と秘密鍵のペアを生成し、公開鍵をサーバーに配置します。ユーザーがサーバーに接続しようとすると、サーバーはランダムな数値をユーザーに送信し、ユーザーはランダムな数値を秘密鍵で暗号化してサーバーに返して検証します。この方法で、ユーザーの身元と接続の安全性を確保します。
Linuxシステム運用ではSSHを以下のように使う:
- リモートアクセス:SysOpsは局域ネットワークやインターネットを介してSSHを使用してサーバーにリモートログインできます。SSHログインにより、SysOpsはサーバーに直接アクセスせずに、ターミナルでコマンドを実行してサーバーを管理できます。
- ファイル転送: SysOps は SSH を利用してファイルを安全に転送できます。SCP (Secure Copy) コマンドを使用して、SysOps はファイルをローカルからリモートサーバーに、またはサーバーからローカルにコピーできます。この方法は、従来の FTP より安全です。
- SysOpsはSSHを使ってリモートコマンドを実行できます。 SSHでリモートサーバに接続した後、SysOpsはローカル端末でコマンドを入力すれば、リモートサーバで実行されてサーバを遠隔管理できます。
SSHは暗号化を用いてネットワーク上で安全な通信を実現しており、Linux SysOpsではリモートログインやファイル転送、遠隔コマンド実行といったシーンで広く活用され、運用の効率性と安全性を高めています。