Nettyの非同期非ブロッキング実装
NettyはNIO技術を用いて、非同期のノンブロッキングのネットワーク通信モデルを実現しています。以下は、Nettyが非同期ノンブロッキングを実現するための手順です。
- IO操作を処理するためのマルチスレッドイベントループグループであるEventLoopGroupオブジェクトを作成する。EventLoopGroupは1つまたは複数のEventLoopスレッドを含むことができる。
- サーバまたはクライアントを設定して起動するには、ServerBootstrap または Bootstrap オブジェクトを作成します。
- Bootstrap用にEventLoopGroupを設定する。EventLoopGroupはIO操作のためのイベントループグループです。
- NIO ソケットチャネル(NioServerSocketChannel や NioSocketChannel など)を配置して、IO 処理を行います。
- IO操作のロジックを処理するChannelHandlerを設定します。複数のChannelHandlerを追加して処理チェーンを作成できます。
- サーバーにポートをバインドまたはリモートサーバーに接続する。
- ChannelHandlerでビジネスロジックを記述し、受信したリクエストを処理してレスポンスを返します。ビジネスロジックでは、非同期ノンブロッキング方式でIO操作を行うことが可能で、例えばChannelHandlerContextのwriteAndFlush()メソッドを利用してレスポンスを送信できます。
上記の手順により、Nettyでは非同期の非ブロッキングネットワーク通信モデルが実現しています。NettyのイベントループグループはIO操作を複数のスレッドに委譲して処理し、NIOの非ブロック方式を用いてIO操作を行っているため、ネットワーク通信の効率性とスループットが向上しています。