Maven の多モジュールプロジェクトの利点と欠点
Mavenのマルチモジュールプロジェクトには、ネイティブに以下のような利点があります。
- コードの再利用: モジュール型プロジェクトでは共通のコードを独立のモジュールに取り出し、他のモジュールで直接的に参照することができ、コードの再利用性を高めます。
- モジュール管理:複数のモジュールによるプロジェクトは、機能または業務別に分割でき、各モジュールに独自の責務と機能を持たせることでモジュール管理を容易にし、プロジェクトの保守性と拡張性を向上させます。
- 並列構築:マルチモジュールプロジェクトは、構築を並列処理してプロジェクトのコンパイルと構築を高速化し、開発効率を向上させます。
- バージョン管理: 多モジュールプロジェクトでは、各モジュールのバージョン依存関係をより効率的に管理でき、バージョンのアップグレードや管理が容易になります。
Mavenが多モジュールプロジェクトでうまくいかない理由
- 設定が煩雑:モジュールプロジェクトは親子モジュール関係、依存関係などの設定が必要で、設定がやや煩雑となり、扱いづらい。
- コンパイルに必要な時間:複数のモジュールからなるプロジェクトを同時ビルドする必要があるため、コンパイルの段階では従来よりも多くの時間やリソースを消費する可能性があります。
- システムの複雑性。モジュールの多いプロジェクトではシステムの複雑性が高めになり、モジュール間の依存関係や参照関係を慎重に管理しないと、コンフリクトやエラーが起こりやすくなります。
以上から、Mavenのマルチモジュールプロジェクトの利点は、コードの再利用、モジュールの管理、並列ビルド、バージョン管理などであり、欠点は、設定が複雑、コンパイルに時間がかかる、システムが複雑になるなどがあります。