LDAPの概念と原理の紹介

LDAPは、分散ディレクトリサービスをアクセスおよび管理するためのプロトコルです。クライアント-サーバーモデルを採用し、ネットワーク上でディレクトリ情報の検索と変更操作を実現しています。

LDAPの基本原則は次の通りです:

  1. ディレクトリ構造:LDAPは、ファイルシステムのツリー構造に似た構造でディレクトリ情報を組織化する階層構造を使用しています。各ディレクトリエントリは、その場所と名前を含む一意の識別子(Distinguished Name)によって識別されます。
  2. 属性とそれに対応する値:ディレクトリアイテムには、そのアイテムのさまざまな情報を説明する一連の属性とそれに対応する値のペアが含まれます。属性は一意の識別子(属性タイプ)を持つ名前付きデータ要素であり、属性値は具体的な属性の値です。
  3. LDAPには、複数の条件に基づいてディレクトリを検索する柔軟な検索メカニズムが提供されています。検索操作は、検索ベース(Search Base)と検索フィルタ(Search Filter)を指定して、検索範囲と条件を制御します。
  4. アクセス制御:LDAPはエントリへのアクセス制御をサポートし、アクセス制御リスト(Access Control List)を定義してユーザーのエントリへのアクセス権を制限することができます。
  5. 継承関係: LDAPのディレクトリエントリは、親ディレクトリエントリの属性と属性値を子ディレクトリエントリが継承することができます。この継承機構はディレクトリの管理と保守を簡素化することができます。
  6. データのコピー:LDAPは分散データベースサービスをサポートし、ディレクトリデータを複数のサーバーにコピーしてシステムの信頼性とパフォーマンスを向上させることができます。

LDAPは、ネットワーク認証、電子メールシステム、VPN、Webアプリなどの領域で広く利用されています。その軽量性と柔軟性により、LDAPはよく使われるディレクトリサービスプロトコルとなっています。

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