LAMMPSアンサンブル設定の一般的な誤りとは何か
LAMMPSでは、一般的な誤ったアンサンブルの設定には以下があります。
- 温度設定の誤り:温度の設定時、適切な単位系で設定していない可能性がある(例:ケルビン単位ではなく、LAMMPSのデフォルト単位系であるレナードジョーンズ単位を使用している)。または、初期温度を設定し忘れている、あるいは初期温度を0に設定している可能性がある
- 圧力設定のミス:圧力を設定する際に、正しい圧力単位(例えば、LAMMPSのデフォルトであるLennard-Jones単位ではなくatm)を使うのを忘れた可能性があります。また、初期圧力を設定するのを忘れたり、初期圧力を0に設定した場合があります。
- 固定境界条件のエラー:固定境界条件では、境界のタイプの誤り(周期境界条件なのに固定境界条件として指定しているなど)や、境界条件の設定漏れなどが考えられます。
- 分子動力学シミュレーションを行う場合、適切な時間ステップを設定する必要があります。大きすぎる時間ステップを設定すると、シミュレーションが不安定になる可能性があり、小さすぎる時間ステップを設定すると、シミュレーションの効率が低下する可能性があります。
- エネルギー最小化による誤り:エネルギー最小化を実施する際に、最小化条件が無視される、または適切な最小化アルゴリズムが設定されていない可能性があります。
- 乱数シードの設定ミス:乱数シミュレーションを行う際には、適切な乱数シードを設定する必要があります。同一の乱数シードで複数回のシミュレーションを行うと、結果が同一となる可能性があります。
これらはLAMMPSのアンサンブル設定のよくある間違いの一部ですが、他にもあります。LAMMPSでシミュレーションを行う際には、LAMMPSのドキュメントをよく読み、アンサンブルパラメータが正しく設定されていることを確認する必要があります。