Kotlinコンパイラの仕組みは?
Kotlinコンパイラの仕組みは、Kotlinのソースコードを、実行可能なターゲットコードに変換することです。
具体的には、Kotlinのコンパイラは3つの主要なフェーズに分けることができます。
- ソースコードをキーワード、識別子、演算子などのトークンに分解する構文解析
- 構文解析:単語単位で構文木(Abstract syntax tree、AST)を構築し、構文チェックを行います。この段階では、ソースコードがKotlinの構文規則に準拠していることを確認します。
- 意味解析(Semantic Analysis): ASTに対して意味検査を行い、型検査、範囲検査などを行います。この段階では、変数の定義、関数の呼び出しなどのコードの意味の正しさが確認されます。
ASTから中間表現(IR: Intermediate Representation)を生成し、IRに対して定数フォールディングや不要コード削除などの最適化を行います。最後に、IRからバイトコード(JVM)やネイティブなマシンコードを生成します。
なお、Kotlinコンパイラでは、変更された部分のみをコンパイルするインクリメンタルコンパイルもサポートされており、コンパイル効率の向上が図られています。