KMPアルゴリズムの原理とその機能を、分かりやすく解説します。
KMPアルゴリズムは、テキスト文字列内でのパターン文字列の出現を検索するための文字列照合アルゴリズムです。
KMP アルゴリズムは文字列内の情報を利用して不要な文字の比較を回避します。つまり、プレフィックスとサフィックスで最も長いコモンパーツです。パターン文字列の最も長いコモンプレフィックスとコモンサフィックスの配列を事前に計算することで、照合処理を高速化できます。
具体的なステップは以下の通りです。
- パターンの各位置について、その位置までの文字列の最長共通接頭辞と最長共通接尾辞の長さを求め、配列に格納する。
- パターン文字列とテキスト文字列を照合する。テキスト文字列の最初に照合する場所を、最長共通プレフィックス配列と最長共通サフィックス配列に基づいて決定する。照合する場所の文字がマッチしたら、次の場所を照合する。マッチしなかった場合、最長共通プレフィックス配列と最長共通サフィックス配列に基づいて、一部のマッチする可能性のない文字をスキップし、次の場所を照合する。
- 一致する位置が見つかった場合、一致位置の先頭を返す。一致する位置がなかった場合、-1を返す。
KMPアルゴリズムは、O(m+n)の計算量を持ちます。ここで、mはパターン文字列の長さ、nはテキスト文字列の長さです。単純なマッチングアルゴリズムの計算量O(m*n)と比較すると、KMPアルゴリズムはマッチングの効率を大幅に向上させます。