Javaのマルチスレッド通信メカニズムは何ですか?
Javaでは、マルチスレッド間での通信を行うためのメカニズムとして以下のようなものがあります。
- 共有オブジェクトを使用:複数のスレッドは同じオブジェクトを共有でき、相互にオブジェクトのプロパティを使って通信します。スレッド間での同期を保証するために、synchronizedキーワードまたはロックオブジェクトを使用します。
- wait()、notify()、notifyAll()メソッド:オブジェクトクラスのメソッドで、スレッド間の待機・通知を実現します。あるスレッドがオブジェクトのwait()メソッドを呼び出すと、そのオブジェクトのロックを解放して待機状態に入り、他のスレッドが同じオブジェクトのnotify()メソッドまたはnotifyAll()メソッドを呼び出すことで待機状態から復帰します。これにより、スレッド間の協調動作を実現します。
- スレッド間通信にはパイプ (PipedInputStream と PipedOutputStream) を使ったり、キュー (BlockingQueue) を使ったりできます。1 つのスレッドがデータをパイプまたはキューに書き込み、もう 1 つのスレッドがパイプまたはキューからデータを読み取ります。BlockingQueue はスレッドセーフなキューで、put() と take() メソッドを提供し、ブロッキング待機に対応します。
- スレッド間共有のフラグを使用する:共有フラグを設定することでスレッド間の通信を実現します。スレッドはフラグのステータスに応じて実行条件が満たされているかを判断し、満たされていなければ他のスレッドがフラグのステータスを変更するまで待機します。
なお、マルチスレッド通信では、スレッドの安全性に注意し、競合状態やデッドロックなどの問題を避ける必要があります。適切な同期メカニズムとスレッド間通信メカニズムを使用することで、マルチスレッドプログラムの正確性と効率を保証できます。