IngressとIngress Controllerの理解
IngressとIngress Controllerは、Kubernetesのロードバランシングとルーティングを実現する重要なコンポーネントです。
ingressは、外部からクラスタへのトラフィックの入り口を定義するKubernetesリソースオブジェクトです。これにより、入力トラフィックをクラスタ内のさまざまなサービスにルーティングし、ロードバランシングとトラフィック管理を実現できます。Ingressは、ルール、パス、ホストを定義することで要求の宛先サービスを指定でき、TLS端末、SSLリダイレクト、パスリライトなどの機能をサポートしています。
Ingressコントローラは実際のIngressルールの処理・管理を行うコンポーネントで、Ingressルールに応じたロードバランサー(NGINX、HAProxyなど)の動的設定やサービスへのトラフィックのルーティングを行います。IngressコントローラはIngressオブジェクトの変更を監視し、変更内容に応じロードバランサーのルールを動的に更新し、ターゲットサービスにトラフィックを正しく転送します。
IngressとIngressコントローラの組み合わせにより、高度なトラフィック制御とルーティング機能を提供します。Ingressオブジェクトを定義することで、トラフィックのルーティングルールとポリシーを簡単に設定できます。一方、Ingressコントローラはこれらのルールを解析して実行します。この分離設計により、トラフィック管理と負荷分散がより柔軟性と拡張性が高まり、運用担当者がトラフィックを便利に制御、管理できます。