HTMLのDOCTYPEの役割
DOCTYPE(Document Type Declaration)は、HTMLドキュメントにドキュメントの種類を宣言するマークアップ言語であり、ブラウザにどのHTMLバージョンを使用してドキュメントを解析するかを伝えます。DOCTYPEはHTMLドキュメントの先頭にあり、HTMLドキュメントの種類を指定します。
DOCTYPEの役割は次のとおりです。
- HTML バージョンの指定:各 HTML バージョンは異なる構文規則とタグ定義を持っており、正しい DOCTYPE の指定はブラウザーによるドキュメントの正しい解釈と表示を確保します。
- DOCTYPEはブラウザーのレンダリングモードを制御し、ブラウザーがページを表示するレンダリング方法を決定できます。標準モードでは、ブラウザーはドキュメントを標準に従って解析して表示します。一方、互換モードでは、ブラウザーは古いバージョンの動作をシミュレートしてドキュメントを解析し、下位互換性を保ちます。
- DOCTYPE は HTML 文書の構造を定義する DTD (Document Type Definition) を指定することで、文書の妥当性検証にも役立ちます。文書が DTD と一致しなければ、ブラウザはエラーを出したり、非互換モードで文書を解析したりします。
つまり、HTML文書内のDOCTYPEは、ブラウザが文書を正しく解析して表示できるようにし、ブラウザのレンダリングモードを制御し、文書の妥当性を検証する役目を担っています。