Go言語でのContextの使い方は何ですか？
Go言語では、Context（コンテキスト）は並行性を制御するための仕組みです。複数のgoroutine間でデータの受け渡しやgoroutineの実行のキャンセル、タイムアウトの設定などが可能です。
Contextの一般的な使用法には、次のいくつかの側面があります。
- データの伝達：Contextを使うことで、goroutine間で関連したデータを伝達することができます。例えば、リクエストのメタデータ（ユーザーID、アクセストークンなど）をContextに保存し、それを関連するgoroutineに全体のリクエスト処理チェーン中で伝達することができます。
- 一連の関連するgoroutineの実行をキャンセルするには、Contextのキャンセル機構を使用します。 Contextがキャンセルされると、そのContextに関連付けられたgoroutineはキャンセルシグナルに基づいて適切なクリーンアップを行い、終了します。
- Contextを使用して、ゴルーチンの締め切り時間を設定できます。締め切り時間を超えると、対応する操作がトリガーされ、ゴルーチンの実行をキャンセルしたり、タイムアウトエラーを返したりすることができます。
- 監視とトラッキング：Contextを使用することで、監視やトラッキング情報をリクエスト処理の全体にわたって伝達することができます。たとえば、リクエストの処理時間、ログ、メトリクスなどをContextに記録することで、パフォーマンス分析や障害のトラブルシューティングが容易になります。
Contextは木構造に基づいたデータ構造で、WithCancel、WithTimeout、WithValueなどの関数を使用してContextを作成および操作することができます。Contextを使用する際には、適切な手法に従う必要があります。例えば、適時にContextをキャンセルすることや、大量のデータをContextに保存することを避けることなど、コードの保守性とパフォーマンスを確保するために必要です。
