CPUのパイプラインの仕組み

CPUのパイプライン処理とは、プロセッサの処理プロセスを複数の段階に分けて、各段階で特定の種類の命令操作を処理し、それらの段階を並列に実行することでプロセッサの効率とパフォーマンスを向上させる処理手法のことです。具体的な処理方法は次のとおりです。

  1. 命令フェッチ段(IF):命令メモリから命令を取り出し、命令デコーダに送る。
  2. 指令取得後、デコード(ID)のフェイズ:取り出した命令をデコードし、操作の種類と被演算子を判断する。
  3. 命令の種類とオペランドに従って決められた算術演算を行います。
  4. メモリへのデータの読み書きなどのメモリ操作を実行するフェーズ
  5. 書き戻し段階(WB):実行結果をレジスタ・ファイルや他のメモリに書き込む。

流の中では、各段階にキャッシュが用意され、各段階は命令を独立して処理してから次の段階へ引き渡し、次の段階から引き渡された命令を受信する。これによって、異なる命令が異なる段階で同時に処理することができ、プロセッサのスループットが向上する。

一方、パイプラインでは、命令間のデータ依存関係によってデータハザードが生じる可能性があり、データ転送やパイプラインの一時停止によって解決する必要がある。一方、分岐命令はパイプラインの分岐予測ミスを引き起こす可能性があり、パイプラインをフラッシュして実行を再開する必要がある。

総じてCPUのパイプライン方式は、処理手順を分割して並列実行することでプロセッサの効率と性能を高めますが、データハザードや分岐予測などの問題解決に対処する必要もあります。

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