C#の構造体の特徴と用途は何ですか?

C#の構造体(struct)はユーザーが定義した値型のデータ構造であり、以下の特徴と使い方を持っています。

  1. 値の種類:構造体は値の種類であり、そのインスタンスは直接スタックに保存されるため、ヒープ上に保存されません。これにより、クラス(参照型)よりも構造体の作成と破棄が効率的に行われます。
  2. 慣例:構造体は通常、継承やデストラクタ、ファイナライザなどの機能をサポートしないため、クラスよりも軽量です。構造体は主に座標、色、日付などの単純なデータ型を表すために使用されます。
  3. 値の意味論:構造体は値の意味論を持ち、代入や転送時に完全なデータのコピーが作成されます。これはクラスとは異なり、クラスの代入や転送は参照のみがコピーされる参照の意味論です。
  4. 値型のデフォルト値:構造体のメンバ変数は、作成時に自動的にそれに対応する型のデフォルト値に初期化されます。たとえば、整数型のメンバ変数はデフォルトで0、ブール型のメンバ変数はデフォルトでfalseです。
  5. インターフェースを実装することができます:構造体はインターフェースを実装することができ、それによってクラスのような振る舞いを持つようになります。メソッド、プロパティ、インデクサなどを定義することができます。
  6. 小規模データに適用:構造体のインスタンスがスタックに格納されるため、大規模データや頻繁にコピーが必要な場合、構造体を使用するとパフォーマンスが低下する可能性があります。

構造体の主な用途は、少ない量のデータをカプセル化する必要がある場合に性能上の利点を提供することです。例えば、構造体を使用して、二次元座標、色、ベクトルなどの単純なデータ型を表現することができます。その他、構造体は値を変更できないデータ型を作成するためにしばしば使用されます。

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