C#でのstructの役割は何ですか?
C#において、structは関連するデータを格納する値型データ構造であり、カスタムデータ型を作成するために使用されます。これはクラスと似ていますが、次の点で異なります:
- 値の型:structは値の型であり、そのインスタンスはヒープではなくスタックに格納されます。これは、structがローカル変数として宣言された場合、追加のメモリを割り当てずに直接呼び出しスタックに格納されることを意味します。一方、クラスは参照型であり、そのインスタンスはヒープに格納され、変数は参照(インスタンスへのポインタ)のみを格納します。
- 性能の利点:structは値型であるため、通常、ストレージおよびアクセス速度がクラスよりも速いことがあります。少量のデータを格納するか、性能に敏感なアプリケーションで使用する場合には非常に有利です。
- 継承や多態をサポートしていません:structは他の構造体やクラスを継承することができず、基底クラスとして使用することもできません。また、仮想(virtual)や抽象(abstract)修飾子を使用することもできません。
- デフォルトコンストラクタ:構造体は、明示的なコンストラクタが定義されていない場合、自動的にデフォルトのパラメータなしコンストラクタを提供します。このコンストラクタはすべてのフィールドのデフォルト値を初期化します。
- 構造体の割り当て:newキーワードを使用して構造体をインスタンス化すると、それはヒープに割り当てられ、そのインスタンスへの参照が返されます。ただし、構造体のデフォルトコンストラクタを使用して、インスタンスを直接スタック上に割り当てて初期化することもできます。
要約すると、C#でのstructの役割は、関連するデータのグループを格納および操作するための効率的な値型データ構造を提供することです。小規模なデータ構造の格納や伝達、また性能要件が高いアプリケーションなど、特定のシナリオでは一定の利点がありますが、他の場合にはクラスの使用がより適している場合もあります。