C++のvirtualキーワードの役割は何ですか?
C++で、仮想関数を宣言するためにvirtualキーワードが使用されます。仮想関数は基底クラスで宣言される特別な関数であり、派生クラスによって上書きされることができます。仮想関数の主な目的は次のようなものです。
- 多態性を実現するために、仮想関数を使用することで、ランタイムでオブジェクトの実際の型を確定し、その型に応じた関数を呼び出すことができます。これにより、基底クラスのポインタや参照を派生クラスのオブジェクトに指定し、実際のオブジェクトの型に応じた関数を呼び出すことができます。
- 基底クラスのポインタや参照を使用して派生クラスのメンバにアクセスする:派生クラスのオブジェクトを基底クラスのポインタや参照に代入し、仮想関数を呼び出すことで、オーバーライドされた関数を派生クラス内でアクセスでき、基底クラスの関数ではない。
- 動的なバインディングをサポート:仮想関数を使用することで、動的なバインディングを実現できます。つまり、プログラム実行時に関数の呼び出しアドレスが確定されるため、コンパイル時に確定されるのではなくなります。これにより、コードの柔軟性とメンテナンス性が向上します。
注意すべきは、仮想関数はクラスのメンバ関数でしか宣言できず、非静的メンバ関数である必要があります。また、仮想関数は基底クラスでしか宣言できず、派生クラスで再宣言することはできません。