C++の構造体とクラスの違い

C++の構造体とクラスの使用には、以下のような違いがあります。

  1. 構造体では、メンバのアクセス権はデフォルトでパブリック、クラスではプライベート。構造体はメンバを外部から直接アクセス・変更できるが、クラスはパブリックなメンバ関数経由でのみアクセス・変更できる。
  2. デフォルトの継承アクセス権: 構造体ではデフォルトの継承アクセス権はパブリック(public)で、クラスではデフォルトの継承アクセス権はプライベート(private)です。つまり、構造体では構造体のメンバと継承されたメンバは何者でもアクセスすることができますが、クラスではクラスのメンバと継承されたメンバはクラスのパブリックメンバ関数からしかアクセスすることができません。
  3. 型階承: C++では、構造体も他の構造体やクラスを継承して派生構造体を生成でき、クラスも他のクラスを継承して派生クラスを生成できる。構造体とクラスの継承関係は相互に変換できる。
  4. 構造関数のデフォルト振る舞い:構造体の場合、構造関数が定義されていなければコンパイラがデフォルト構造関数を自動生成する。クラスの場合、構造関数が定義されていなければコンパイラはデフォルト構造関数を自動生成しない。

概して、構造体とクラスの主な違いは、デフォルトのメンバーアクセス権、デフォルトの継承権、そして型派生の方法です。実際の利用では、構造体は一般的に単純なデータ構造をカプセル化するために使用され、クラスはより複雑なデータ構造と機能をカプセル化するために使用されます。

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