CDN オリジンリクエストヘッダー設定
CDNのオリジンサーバーへのリダイレクト時に、リクエストヘッダーを設定することで、CDNとオリジンサーバー間の通信プロトコルと動作をカスタマイズできます。一般的に用いられるCDNオリジンリクエストヘッダー設定オプションを以下に示します。
- User-Agent(ユーザーエージェント):CDNのオリジンリクエストのUser-Agentを設定することで、さまざまなブラウザやデバイスの種類をシミュレートできます。たとえば、User-Agentをモバイル機器のモデルに設定して、モバイル機器向けの最適化されたコンテンツを取得できます。
- Referer(リファラー):CDNから元のソースへのリクエストがどのページから来ているかを示すRefererヘッダーを設定できます。統計分析や盗用防止などの目的に使用できます。
- X-Forwarded-For(クライアントのIP):CDNは、実際のクライアントのIPアドレスを示すために、オリジンリクエストにX-Forwarded-Forヘッダーを追加することがあります。これはオリジンサーバーにとって非常に重要です。なぜならCDNは、通常は自分のIPアドレスを使用してオリジンと通信するからです。
- ホスト(ホスト名):配信元のホスト名を指定するためのHostヘッダを設定できます。仮想ホストの設定で配信元を使用する場合に非常に役立つため、どの仮想ホストがサービスを提供すべきか配信元に指示できます。
- Range(範囲要求):CDNオリジンリクエストの範囲を指示するRangeヘッダーを設定することができます。これは、ファイルダウンロードの断片化されたダウンロードや再開などの場合に非常に役立ちます。
- If-Modified-Since(キャッシュ検証):If-Modified-Sinceヘッダーを設定すると、CDNから配信元へのリクエストを、送信元のファイルが変更された場合にのみコンテンツを返すように指定できます。これにより、不要な配信元へのリクエストが減り、帯域幅とリソースを節約できます。
- キャッシュ制御:CDNでオリジンからのリクエストがキャッシュされた内容を返すかどうかを指定するためのキャッシュ制御ヘッダーを設定できます。これは、動的コンテンツやリアルタイムデータのオリジンリクエストに役立ちます。
CDN各社は独自のリクエストヘッダー設定項目などを設けている場合があります。詳細の設定方法については、各CDN事業者のドキュメント等をご確認ください。