MySQL ログを利用したデータ復元の方法
MySQLのログを使ったデータの復旧には、バイナリーログベースの復旧とトランザクションログベースの復旧の2種類があります。
- バイナリログベースのリカバリー:
- まず、mysqlbinlogコマンドでバイナリログファイルを可読のSQL文に変換します。例えば、以下のコマンドでバイナリログファイルをSQLファイルに変換します。
mysqlbinlog binlog.000001 > mysqlbinlog.sql
- SQLファイルからデータを復元するには、MySQLコマンドラインツールなどのMySQLクライアントツールを使用して、SQLファイルを適用します。例えば、次のコマンドでSQLファイルを実行できます。
mysql -u username -p < mysqlbinlog.sql
- 必要に応じて、インデックス再作成や統計情報の更新などの追加処理を実施します。
- トランザクションログベースのリカバリ
- まず、ib_logfile0やib_logfile1などのトランザクションログファイルをバックアップからMySQLのデータディレクトリにコピーします。
- その後、MySQLサービスを起動し、設定ファイルで自動リカバリログの復元を無効にします(innodb_recoveryを0に設定)。
- mysqlbinlog コマンドを使用して、トランザクションログファイルを人間の可読な SQL ステートメントに変換する。例えば、次のようにする。
mysqlbinlog --start-position=xxx --stop-position=xxx --database=db_name --result-file=transaction.sql ib_logfile0 ib_logfile1
–start-positionと–stop-positionはトランザクションログの位置を指定し、–databaseはリカバリするデータベースを指定し、–result-fileは変換後のSQLのファイル名を指定します。
- 最後に、MySQLのクライアントツールを使用して、変換後のSQLファイルを処理し、データを復元します。
ログからのリカバリは高度な操作のため、慎重に行う必要がある点にご注意ください。リカバリ操作を実行する前に、事前にバックアップを実施し、テスト環境でリカバリ操作の検証を行うことを推奨します。