vectorとarraylistの違いは何ですか?
Javaの中では、VectorとArrayListはどちらも動的配列ですが、その違いは主に以下の点にあります。
- スレッドセーフ:Vectorはスレッドセーフであり、複数のスレッド環境でも使用できますが、ArrayListはスレッドセーフではありません。複数のスレッド環境でスレッドセーフを確保する必要がある場合は、Vectorを使用すべきですが、スレッドセーフを必要としない場合はArrayListのパフォーマンスが向上します。
- 動的な成長:ベクターとアレイリストはどちらも動的に増加することができますが、その増加方法は異なります。ベクターは増加が必要なときに容量を倍にし、一方、アレイリストは容量を50%増やします。つまり、容量が不足するとベクターの増加速度はアレイリストよりも遅いことを意味します。
- 初期容量:Vectorは初期容量が10であり、ArrayListは初期容量が0です。つまり、Vectorは作成時に一定のメモリ空間を占有しますが、ArrayListは作成時にメモリ空間を占有しません。
- VectorとArrayListは、コレクション内の要素を反復処理するためのイテレータを持っていますが、そのイテレータの実装方法が異なります。Vectorのイテレータは安全であり、コレクションを反復処理する間に変更することができます。一方、ArrayListのイテレータは高速で失敗します。つまり、コレクションを反復処理する際に変更が加えられるとConcurrentModificationException例外がスローされます。
総じて、Vectorはスレッドセーフな状況で使用するのに適しており、一方でArrayListは高性能なシングルスレッド環境で使用するのに適しています。